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ダンパー雑学

ダンパーの基本構造と回転仕様について

1. ダンパーの基本構造

1)ケーシング

  ダクトと結合してダクトの一部を構成し、可動羽根の外壁を形成する中空の短形体

2)可動羽根

  自動閉鎖装置と連動により回転し、ダクト内の風道を閉鎖または開放する板状の可動体

3)軸

  可動羽根の軸芯として可動羽根に堅固に固着され、可動羽根と一体にて回転する丸棒鋼

4)軸受

  軸を支持し、可動羽根の円滑な回転を保持する。

5)軸受台

  ハット型に形成した板材でケーシング側材内面に固定し、はめ込んだ軸受を支持するとともにケーシングの補強にもなっている。

6)連結金具.7)連結棒

  軸が2軸以上の場合、可動羽根を連結して一斉に動作させる金具で、連結棒と組み合わせて使用する。VDの場合は対向翼、FDの場合は平行翼で動作する。

8)フランジ(アングル)

  ダクトに接続するための継手で、等辺山形鋼に取付穴を施し組付け、ケーシングに密接かつ堅固に固定されている。フランジ以外の接続方法もある。

9)吊金具

  吊ボルト(棒鋼)にて防火ダンパーを吊るための金具で、ケーシングの上部に固定されている。

10)検査口

  開閉容易な蓋を有し、可動羽根の開閉動作を確認するためのもので、原則として閉鎖装置側でかつ温度ヒューズ(装置)側に設ける

11)ストッパー

  ケーシング上下材の内面全幅に堅固に固定し、閉鎖時の可動羽根の当り止め材。機密性を高め保持する

12)自動閉鎖装置(VD類は開閉器,MDはモーター,CYDはシリンダーと呼ぶ)

  軸にねじ止めにて直結し、可動羽根を自動的に開閉させる主原動力の装置で、ケーシングもしくは取付架台にねじ止め固定されている。

※どのダンパーもケーシング,可動羽根,軸,軸受,ストッパー,開閉器は、ダンパーを構成する必須部材となる。

※9),10)はFD類の部材。

2. ダンパーの回転仕様について

通常は指定が無い限り、L仕様を選定します。しかし、現場のスペースや干渉の理由などでR仕様とする場合があります。L仕様を水平に反転すればR仕様と似た動きとなる。

3. まとめ

構造や仕様を正しく理解し、適切な選定・設置を行うことで、ダンパー本来の性能を最大限に引き出すことができます。ダイリツでは、現場ごとの条件に合わせた最適な製品提案が可能ですので、導入をご検討の際はぜひご相談ください。