~用途別に最適なダンパーを選ぶポイント~
1. ダンパー選びが重要な理由
空調や換気、火災対策に欠かせないダンパーですが、一口に「ダンパー」といっても、用途や設置環境によって適切な種類は異なります。
間違ったダンパーを選ぶと、空調効率が悪化したり、火災時に適切に作動しなかったりするリスクがあるため、慎重な選定が必要です。
💡 ダンパーは、建物の安全性や快適性を左右する重要な設備です。適切な種類を選ぶことで、効率的で安全な環境を実現できます!
2. 用途別のダンパー選びのポイント
ダンパーにはさまざまな種類があり、それぞれ適した用途があります。
以下に、用途ごとのおすすめのダンパーを紹介します。
① 空調・換気調整向けダンパー(風量調整用)
設置目的:
- 空気の流れを調整し、適切な風量を確保する
- 各部屋の温度ムラをなくし、快適な環境を作る
適したダンパー:
種類 | 特徴 | 代表製品 |
VD(Volume Damper):風量調整ダンパー | 空気の流量を調節するために使用 | VD-1、VD-2 など |
BD(Barometric Damper):差圧ダンパー | クリーンルームなどで室内圧を一定に保つ | BD-A、BD-B |
② 火災時の安全対策向けダンパー(防火・防煙用)
設置目的:
- 火災時にダクトを通じた火の拡散を防ぐ
- 煙の排出・遮断を適切に行い、避難時間を確保する
適したダンパー:
種類 | 特徴 | 代表製品 |
FD(Fire Damper):防火ダンパー | 温度ヒューズが作動し、火災時に自動閉鎖 | FD-1-N107KS、FD-2-N107K |
SD(Smoke Damper):防煙ダンパー | 煙感知器と連動し、火災時に自動で閉じる | -(SFDのヒューズなし版) |
SFD(Smoke Fire Damper):防煙防火ダンパー | FD+SDの機能を併せ持つ、一体型防煙防火ダンパー | SFD-1-N206、MSFD-1-N507C-A |
PFD(Piston Fire Damper):ガス圧式防火ダンパー | 消火ガスの圧力で自動閉鎖する防火ダンパー | PgSFD-1-N107W、PgSFD-N-1-N307A |
③ 圧力調整・室内環境管理向けダンパー
設置目的:
- クリーンルームや病院などで室内圧を一定に保つ
- 不活性ガス消火設備の圧力調整を行う
適したダンパー:
種類 | 特徴 | 代表製品 |
BD(Barometric Damper):差圧ダンパー | クリーンルームなどの陽圧制御用 | BD-A、BD-B |
RD(Relief Damper):避圧ダンパー | 不活性ガス消火時に圧力上昇を抑える | PgSD-1-307 |
3. ダンパー選びのチェックポイント
ダンパーを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが大切です。
✅ 設置場所の環境は?(ビル、病院、工場、クリーンルームなど)
✅ ダクトの形状は?(丸型 or 角型)
✅ 求める機能は?(風量調整、防火、防煙、圧力制御など)
✅ 作動方式は?(手動、電動、温度ヒューズ、煙感知など)
✅ 法規制はクリアしているか?(建築基準法・消防法に適合しているか)
💡 これらを事前に確認することで、用途に最適なダンパーを選ぶことができます!
4. 用途に応じた材質選びのポイント
ダンパーは設置環境によって、材質の選び方も重要なポイントになります。
適切な材質を選ぶことで、長期的な耐久性やメンテナンスのしやすさが大きく変わります。
✅ 用途別の材質の選び方
設置環境 | 推奨材質 | 主な特性 |
オフィス・商業施設・住宅 | SS製(鉄) | コストパフォーマンスが高く、一般的な換気・空調用途向け |
食品工場・病院・研究施設 | SUS304(ステンレス) | 耐食性に優れ、衛生管理が求められる環境に最適 |
海岸沿い・化学工場・特殊施設 | SUS316・SUS316L(ステンレス) | 塩害・薬品耐性が求められる環境に適し、耐久性が高い |
💡 例えば、病院や食品工場ではSUS304製が推奨され、化学工場や沿岸部ではSUS316がより適しています。
また、ダクトの材質とダンパーの材質を揃えることで、メンテナンス時の互換性を高めることができます。
5. まとめ
- ダンパーは用途に応じて適切な種類を選ぶことが重要
- 風量調整、防火・防煙、圧力調整など、目的に応じたダンパーを選ぶ
- ダイリツでは、様々なダンパーを取り扱い、幅広い用途に対応可能
- 設置環境や法規制を考慮し、最適なダンパーを選定することが大切
💡 ダンパー選びに迷ったら、設置環境や目的に合わせて適切な製品を選び、安全で快適な空調システムを実現しましょう!
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